オリフィスのワイヤー放電加工について
こんにちは!
ワイヤー放電加工技術者の高木です。
本日は、加工依頼の多い「オリフィス(流動計)」の加工についてご紹介したいと思います。
目次
オリフィス(流動計)とは?
オリフィス(流量計)は差圧式流量計とも呼ばれています。
その名の通り差圧を利用して、流量を測定する計測器です。
流量計の中でもオリフィス流動計は、現在の流量計生産額のトップシェアを占めているそうです。
原理としては、流体の流れている流路にオリフィス(絞り弁)を設置し、圧力損失を故意に発生させ、オリフィス(絞り弁)の前後の圧力差(差圧)を検出して流量を検出するそうです。
圧力損失による上流側と下流側の圧力差は、ダイヤフラムを利用して検出します。
オリフィス(流動計)の長所
- ・気体・液体・蒸気の検出が可能
- ・価格は一般的に安価
- ・可動部がない
オリフィス(流動計)の短所
- ・オリフィスがあるため、圧力損失が大きく発生する
- ・固形物を含む液体には適さない
- ・不均一な流速分布に弱いので長い直管部分が必要
(参照:流量知識.com
https://www.keyence.co.jp/ss/products/process/flowmeter/type/diaphragm.jsp)
オリフィス(流動計)の加工
当社が行っているのは、オリフィス(流動計)の切り出し加工や流動物が通る穴の加工をワイヤー放電加工や細穴放電加工で加工して欲しいというご依頼です。
素材の切り出しや穴加工なら、他の加工方法でも良さそうですが、当社でしか出来ない加工技術でご依頼をいただいております!
ナムテクノが得意とするオリフィス(流動計)の加工について
精度の高い加工が可能
当社のワイヤー放電加工は、1/1,000μmの加工が可能です。細穴放電加工で穴加工を行なったのちに、穴の精度を高めるためにワイヤー放電加工で仕上げ加工することもございます。
0.02mmの微細穴加工が可能
当社では、極細のパイプや丸棒電極を使用し加工するため、最小穴径0.02mm〜可能です。
難素材の加工も可能
放電加工なら、電気を通す素材なら
どんなに硬い素材(高融点金属)でも、どんなに柔らかい素材でも加工が可能です。
例えば、
タングステン、タンタル、モリブデン、チタン、セラミックス(電導性)などの難素材加工なども加工できます。
薄い素材にも加工可能
ワイヤー・細穴放電加工は、パイプや丸棒電極から放電することで素材を加工します。そのためパイプと素材が直接触れることがありません。極薄素材でも穴を開けることができます。
オリフィス(流動計)の加工事例紹介
大きさφ10mm、厚さ0.1mmの材料の中心に、φ0.02mmの穴加工を行いました。
まとめ
今回はオリフィス(流動計)の加工についてお伝えしました。ご紹介した加工事例のように、微細な穴や素材が極薄など、条件が限られる加工については、ナムテクノにご相談ください。